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検査結果活用事例

米国におけるFDA承認事例

米FDA承認を受けた添付文書におけるCYP情報例

例1)ワルファリン
ワルファリンは抗血栓薬として世界中で長年使用されている薬剤ですが、最適投与量に大きな個人差があり、初期投与量の設定が難しいとされています。
近年の研究により、ワルファリンの代謝酵素であるCYP2C9 、および標的分子VKORC1の遺伝子多型がその投与量に大きく影響していることが明らかになってきたことから、2007年8月、米食品医薬品局 (FDA) はWarfarin (Coumadin) について、これら遺伝子多型の情報が記載された添付文書の改訂を承認しました。
この改訂文書では、CYP2C9 およびVKORC1遺伝子の変異の有無によって、Warfarinの治療効果を得る投与量が異なるという臨床データを掲載、変異の組合せによって具体的な推奨投与量が記載されています。

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例2)クロピドグレル
抗血小板薬クロピドグレルは、プロトンポンプ阻害剤 (PPI) との併用によって抗血小板活性が顕著に低下、心血管リスクを高めることが問題視されています。
2009年11月、FDA はクロピドグレルとオメプラゾールの併用を避けるよう勧告、CYP遺伝子多型と薬剤効果の関連性についての記述が、Plavix(clopidogrel)添付文書の冒頭に"Boxed Warning (黒枠警告)"として追加されています。

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なお、オメプラゾールの添付文書にもクロピドグレル併用時の問題点が言及されています。

日本でも2010年4月、クロピドグレルとオメプラゾールの添付文書が改訂されました。現在のところ、2剤は併用注意であり、警告ではありません。

米国でのCYP検査保険適用例

複数の健康保険会社が、CYP2D6, CYP2C9, CYP2C19遺伝子検査をカバーしています。

例1)米国の公的医療保険制度であるMedicareは、抗血栓薬ワルファリン投与を現在受けている、または予定している患者に対してCYP2C9またはVKORC1検査の費用を負担しています。
https://www.cms.gov/medicare-coverage-database/details/ncd-details.aspx?NCDId=333&ncdver=1&bc=AAAAQAAAAAAA&

例2-1)米大手健康保険会社Aetna社およびBlue Cross & Blue Shield社は、抗血小板薬クロピドグレル投与を受けている患者に対してCYP2D19検査費用を負担しています。

例2-2)さらに、Aetna社はハンチントン病治療薬テトラベナジンを1日50mg以上投与されている患者に対してCYP2D6検査の費用を負担しています。

http://www.aetna.com/cpb/medical/data/700_799/0715.html

http://www.bcbsms.com/index.php?q=medical-policy-search-page.html&action=viewPolicy&path=%2Fpolicy%2Femed%2FCytochrome+P450+Genotyping.html