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〜 バイオマーカー探索ソリューション 〜


データマイニング受託サービス

疾患原因の探索や診断の基礎となる分類機などのモデル構築を行います

   

従来の統計学的手法に留まらず、必要に応じてマシーンラーニング(機械学習)を取り入れ、効率化を図っております。事例紹介をご覧下さい。


■ 事例紹介リスト

No.委託者概要タイトル
1独立行政法人R様

「臨床試験結果を基にしたデータ解析研究」

「花粉症患者データ統合解析試験研究」

2学校法人K大学(医学部)様「癌関連遺伝子群の発現情報解析に基づいた消化器癌の新しいステージ分類の確立」
3学校法人N大学(医学部)様「抗ガン領域における薬剤感受性相関解析」
4JPGコンソーシアム様「日本人におけるアスピリン抵抗性とその原因遺伝子多型の検討」
5新日鉄ソリューションズ梶C愛媛大学「慢性疾患遺伝子解析エンジンの開発」
6共同開発「合併症予測バイオマーカーの探索」

事例紹介1

「臨床試験結果を基にしたデータ解析研究」
「花粉症患者データ統合解析試験研究」

    独立行政法人R様



■ 概要

アレルギー治療の臨床試験に関する研究データを解析することで、アレルギー患者の体質・病歴などと治療手段(BCGワクチン、減感作療法等)との因果関係を検証し、適切なバイオマーカーを探索する。

■ 成果

治療手段を施す前にその効果を予測するモデルの構築と、マーカー因子候補が見出された。

■ 申請特許

名称:BCGによる治療効果の予測方法     出願番号:2007-178938


■ 内容

アレルギー患者ボランティアに対する大規模臨床試験参加者の研究データを用いて、BCGワクチンの効果と因果関係を持つ要因(因子マーカー)探索および因果関係の検証を実施。

「臨床試験結果を基にしたデータ解析研究」

  1. 研究データの整備(前処理)
  2. アレルギー症状緩和を示す指標に対するBCG群とプラセボ群とでアレルギー反応差が見出せる条件探索ロジックの確立
  3. アレルギー症状緩和を示す指標に対するBCG群とプラセボ群とでアレルギー反応差が見出せる条件の抽出
  4. 因果関係の検証と解釈

以上の四点を繰り返し実施し、有意な結果が導出されたことを確認した。

モデル構築には、統計学的に主張できる因果モデルとして一般化線形モデルを採用し、リンク関数内に交互作用項を内包することにした。一般化線形モデルは、応答変数Yの分布が正規分布でない、または連続変量でなくカテゴリカル変数のような広範囲のデータを扱うことができるからであり、応答変数と説明変数の関係は簡単な線形式でなくてもよいからである。

因果モデルの当てはまりの良さは赤池情報量(AIC)他、複数の客観的モデル評価関数によって評価するようにし、当てはまりの良いデルにおいて効果が高いとされる因子や因子の組み合わせが、アレルギー症状緩和へ影響を及ぼす可能性が高いとみなし提示するようにした。

特記すべき点は、このアレルギー緩和への影響が、BCG投与群とプラセボ群とで差がみられるような閾値条件で層別化されるようにしている点である。層別化により因子の効果が顕著になることが予想されるため、層別化パターンの探索も実行可能となるようにした。

層別化パターンの探索を実行するということは、解析時間増加につながる。加えて、解析対象とする因子が増えればそれに応じて指数関数的に因子の組み合わせは増加し、結果、計算量や計算時間は指数関数的に増大する。つまり、本研究では複数の要因が絡み合う因果関係を探索するため、解の探索空間が広くなり単純な機械的手法ではよいモデルの発見が難しくなるのである。

そこで、それらを回避するべく、最適化アルゴリズムと言われている遺伝的アルゴリズムを採用することとした。このことにより、アレルギー症状の緩和に影響を及ぼすのではないかと思われる因子の絞込みや、それぞれの因子間関係、更にはメカニズム解明への一助となる結果を、比較的短時間で得ることが可能となった。

尚、探索的解析だけでなく統計学的な検定も併用することとした。

   

  • 与えられたデータの全組み合わせを検索する全探索を実行させずに,短時間で最適解を求められるよう,適合度の高い解を探索させる遺伝的アルゴリズムを組み込ませる
  • 重回帰分析のような直線的関係だけでなく,層別化や,遺伝−環境あるいは遺伝−遺伝交互作用も探索空間に取り入れることで,より複雑なモデルも探索可能とさせる

「花粉症患者データ統合解析試験研究」

前年度に引き続いてデータマイニングを実施。追加データを考慮し、より精度を高めることに努める。

入力変数間に強い相関がある場合の多重共線性の問題を回避するために、PLS回帰を取り入れ、また、入力変数間の相関および出力変数との相関を同時に考慮して、潜在変数を決定することにした。


事例紹介2

「癌関連遺伝子群の発現情報解析に基づいた消化器癌の新しいステージ分類の確立」

    学校法人K大学(医学部)様



■ 概要

食道癌、胃癌、大腸癌の遺伝子プロファイルを取得し、外科切除後の転移再発様式との関連を検討した上で、遺伝子項目を組み入れた新しい臨床ステージ分類の確立を目指す。

■ 成果

高精度な予後診断性を保つモデルの構築と、マーカー因子候補が見出された。


■ 内容

大腸癌切除標本からtotal RNAを抽出し、癌及び免疫に関連する1,300遺伝子搭載のcDNAアレイを用いて遺伝子発現解析を実施(重複6例含む51サンプル)。

本研究では、

  1. 遺伝子発現プロファイルに基づいた転移予測モデルの構築による予後診断法の確立
  2. 肝転移に関与すると思われる遺伝子群の抽出

の2点について検討し、分子レベルでの新しい予後診断の確立を目指した。

モデル構築には、識別能力が高いと言われているニューラルネットワークと、最適解を模索するという遺伝的アルゴリズムを採用し、モデル構築後は、その精度を確かめるべく Nature Medicineに掲載された論文の公開データを用いて検証した。結果、平均正答率が97.8%となり、本法を用いた予測モデル構築は、高精度で行うことが出来るということが示唆されたと言える。

そこで本法を利用して大腸癌における肝転移予測の検討を開始し、結果、変わらず高精度な予測精度を保っていた。

抽出された遺伝子一覧を見ると、残念ながらこれまでに大腸癌肝転移と関連があると報告されていた分子や遺伝子が見あたらなかったが、新たなバイオマーカーとなる可能性を含んでおり、今後の研究に期待する。


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