― タモキシフェンを分解する力を遺伝子で調べます ― CYP2D6遺伝子チェックテスト
Q&A

CYP2D6遺伝子チェックテストについて

CYP2D6遺伝子チェックテストで「平均代謝」以外の判定結果が出た場合は、どのように対処すればよいのでしょうか?

代謝機能が「平均代謝」よりも低い場合、タモキシフェンの投与量を「増やす」、もしくはタモキシフェン以外の薬剤に「変更する」ことなどで、期待された効果が得られたとする報告があります。ただし、閉経の有無や医師の見解などで代替治療法は個人により異なることが考えられます。こちらのページから医療関係者向けの資料をダウンロードすることができますので、本テストを受けられる前にこの資料をもとに担当医師にご相談ください。また医師に相談される際に、ご不明な点がございましたら当社までお問い合わせください。

ホルモン受容体が陽性と判定され、「ホルモン療法薬がよく効く」と医師から説明を受けています。このことと、CYP2D6遺伝子チェックテストの結果はどのように関係しているのでしょうか?

乳がん細胞は女性ホルモンの影響を受けて増殖する性質がありますが、タモキシフェンは女性ホルモンの受容体に結び付くことによって、ホルモン受容体と女性ホルモンが結びつくことを阻止する作用のある薬剤です。そのため、ホルモン受容体の陽性度が高いほど、効き目が高くなります。ただし、タモキシフェンが効果を示すには、タモキシフェンが肝臓にあるCYP2D6という酵素で代謝(分解)され、高い活性を持つ代謝物エンドキシフェンに変換されなければなりません。CYP2D6の代謝機能が低い場合、充分な量のエンドキシフェンに変換されないため、例えホルモン受容体が陽性であっても効果が見られないケースがでてきます。

実際にCYP2D6遺伝子チェックテストを受けた方の体験談や具体的にどのような治療法を選択したかを知ることはできますか?

本サイトの「体験者の声」ページをご覧ください。

CYP2D6遺伝子チェックテストの各判定はどのぐらいの頻度なのでしょうか?

当社の現時点での解析データでは「高代謝」と判定される方は約5.6%、「平均代謝」は約41.8%、「注意」は約32.8%、「低代謝」は約19.8%、「欠損」は0%です(ただし、この解析データは2013年11月27日時点のものであり、今後の解析数によって変動します)。遺伝子タイプの頻度には、人種差があり、日本人では「注意」「低代謝」と判定される方が欧米等に比べて多いと言われています。

個人情報について

個人遺伝情報はどのように取扱っていますか?

当社では、社内に個人遺伝情報取扱審査委員会を設け、解析手法、倫理的問題、個人遺伝情報の取扱等について協議・審査した上でサービスを決定し提供しています。個人遺伝情報は「経済産業分野のうち個人遺伝情報を用いた事業分野における個人情報保護ガイドライン」(平成16年12月17日経済産業省告示第435号)に基づいた厳重な取り扱いを行っています。その他、当社が取得したDNAと個人遺伝情報の取扱については、利用規約・事前説明書および個人情報保護方針をご覧ください。

その他

現在、体調が悪いのですが、CYP2D6遺伝子チェックテストの結果も悪くなりますか?

本テストで調べている遺伝情報は「生命の設計図」ともいわれ、私たちの容姿や体質などを決定している情報です。これは生涯変わらず、また食事や服用している薬、体調などの影響を受けることはありません。ご安心してテストをお受け下さい。

遺伝子を血液で調べるところもありますが、血液のほうが精度が高いのですか?

遺伝子を調べる際には血液や爪、頬の内側の粘膜などが使われています。遺伝情報は、私たちの体のどの部分を取り出しても同じ情報が書かれているので、血液であっても頬の内側の粘膜であっても結果が変わることはなく、どちらかのほうが精度が高いということもありません。

採取したDNAをキット同封の返信用封筒で送る際、常温で送付しても大丈夫なのでしょうか?

常温でお送りください。本テストで調べている遺伝情報は温度や物理的な条件によって、結果が変わるものではありません。

保険適用はないのですか?

現時点では保険適用にはなっていません。日本乳癌学会による乳癌診療ガイドラインの推奨グレードはC2(科学的根拠は十分とはいえず、実践することは基本的に進められない)となっています。しかしこの評価は科学的根拠を示すために充分な研究が不足していることが理由であり、現在もタモキシフェンとCYP2D6に関する研究が進められており、その研究結果が待たれます。当社も日本人のデータを収集することで、研究に貢献してまいります。

病院でこのテストを受けることはできないのですか?

現在、提携クリニックでお受けいただくことが可能ですが、お近くに提携クリニックがない方のため、ネットでお申込いただけるよう当サイトを開設しております。当サイトからお申込いただいた場合、当社は遺伝子タイプの違いが薬の効果にどのような違いをもたらすかといった情報や遺伝子解析の技術的な情報についてはご提供いたしますが、遺伝子タイプに基づいた具体的な治療法の提示については医療行為にあたりますので、当社からご提供することができません。こちらのページから医療関係者向けの資料をダウンロードすることができますので、本テストを受けられる前にこの資料をもとに担当医師に治療法についてご相談ください。また医師に相談される際に、ご不明な点がございましたら当社までお問い合わせください。なお、本テストの導入をご希望される医療機関様は当社までご連絡ください。