製薬企業が任意提出したPGxデータを欧米規制当局と企業で話し合い
 2005年3月にFDAがPGxデータの任意提出指針を発表して以来,現在,製薬企業が治験申請など行う際に規制当局へのPGxデータ提出は義務付けられていない。しかし,2006年5月31日に欧州委員会(EC)と欧州医薬品審査庁(EMEA),そして米食品医薬品局(FDA)は,製薬企業が任意でPGxデータを提出した場合,機密保持契約のもと当局が共同で一連のデータを評価し,企業と承認審査までのプロセスについて話し合いを持つことを発表した(リンク)。
 もともとPGxデータの任意提出は,規制当局が遺伝子データを用いた薬剤開発の問題点を把握し,製薬企業と意見交換がもてるよう推奨されていた。今回,欧米両局が一緒に評価することで,グローバル化している医薬品開発に共通のアプローチ法を見出すことと,PGx試験を促進する意味でも重要であると思われる。
 欧米両局がこのように歩調を合わせるに至った背景として,欧州のGlaxoSmithKleinや米国のPfizerといった大手の欧米製薬企業などで遺伝子情報を使った新薬開発データが蓄積されてきたこと,また,両局はこれまでPGxについて情報交換を重ねてきたことからPGxの取り組みを共有する時期がきたことを受けて,今回の発表につながったものと思われる。また,欧米で共通の新薬開発アプローチをすり合わせることができれば,PGxで開発された薬剤を欧米で同時発売を考えている製薬企業にとっても有益かもしれない。