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Biomarker
7月号インド
2006年8月7日
インドバイオ企業との共同ビジネスにおけるメリットとリスク管理について
 
 

  

「インドのバイオテク産業のメリット
---安い人件費を使って事業に付加価値をつけること---」
 いま、インドは国内のビジネス誌で盛んに取り上げられているが、その市場への期待は中国と同等か、場合によってはそれ以上の魅力を感じさせる要素を持っている。産業界に関わらず、インドの魅力として第一に挙げられるのは人件費の安さだ。これについては中国も同じことが言えるが、中国が大量生産型なのに対し、インドは専門技術系の人材を使って物を生産する特徴がある。これはインドで最大手となったスズキとインド政府の合併会社マルチ・ウドヨグを含め,他国の自動車メーカーがインドで成功を収めていることからも理解できるであろう。
  しかし、通説と思われたインドの人件費事情は変わりつつある。インドの強みであるIT産業では、優秀な技術者を確保するために人件費が利益率の伸びに影響を与えている報告もあり,今後はこれまでのように、人件費の安さだけでインドでのビジネスを期待するのは注意が必要だ。安価な人件費を頼りにするだけではなく、その人材を用いて付加価値を生み出せるかどうかで、インド進出に意味があるという共通の認識が広がり始めている。
  これは高度な技術を要するライフサイエンス業界にも言えることである。インドは高いIT技術もさることながら,多種の解析技術と優れた化合物合成技術も持っている。高水準な技術教育が発達しているだけでなく、欧米で専門学位を取得している人材も多いため、そのような質の高さが技術力を支えているとも言えよう。
 先日、来日したインドのバイオ企業創設者は言った。「日本企業はインドの安い人件費だけを頼りに現地で事業を行おうと思っているのなら、やめておいたほうがいい。しかし、日本でできなくなっていることをインドで行い、かつ付加価値を創造できればインドは非常にやりがいのある場所だ」。
  インドの人件費や経費の安さだけでなく、インドの質の高い技術を新薬開発に活用するためにはどのように現地と提携し、そこに新しい価値を見出していけるか戦略が問われるところである。


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